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36.ZAM材の規格一覧!サイズ・板厚・重さ・許容差まとめ

JIS規格に基づくZAM材のサイズ・強度・種類について解説。

ZAM材を使用する際、規格や種類、サイズ、強度といった要素をしっかりと理解することは、品質を保ち、効率的な作業を行うために重要です。本記事では、ZAM材の規格に基づいた詳細な情報を提供し、どのように適切な選定を行うかを解説します。ZAM材の特性や強度、さらに用途に応じたサイズの選び方まで、専門的な知識をもとにわかりやすく解説しているので、ZAM材の導入を検討している方にとって必見の内容です。

ZAM材の規格一覧表

ZAM材の規格一覧表

ZAM材規格の日本工業規格(JIS)に基づいた規格

ZAM材の日本工業規格(JIS)は、JIS G 3321「溶融亜鉛-アルミニウム-マグネシウム合金めっき鋼板及び鋼帯」で規定されています。JIS G 3321では、ZAM材について以下のように規格されています。

  • 化学組成
  • めっき付着量
  • 機械的性質
  • 外観
  • 試験方法

これらの規格は、ZAM材の品質を確保するために重要なものです。

JIS G 3321では、ZAM材を以下の3つの種類に分類しています。

種類 記号 めっき組成の例
ZAM® Zn、5%:Al、1.5%:Mg
ZF Zn、5%:Al、微量:Mg、Si
ZS Zn、55%:Al、1.6%:Si、微量:Mg

例えば、ZAM®は耐食性に優れているので、建築物の屋根や外壁などに用いられます。ZFは、加工性が高いため、自動車部品などに用いられます。ZSは、耐熱性に優れているため、家電製品などに採用されています。ZAM材を使用する際には、JIS規格を確認して、適切な種類を選ぶようにしましょう。

ZAM材規格のサイズ(板厚、幅、長さ)

ZAM材のサイズは、JIS G 3321に規定があり、コイルまたはシート状で提供されます。板厚、幅、長さは、用途や加工方法によって異なりますが、JIS規格では、以下のような範囲で規定されています。

サイズ 範囲
板厚 0.5mm~6.0mm
300mm~1600mm
長さ 定尺(コイルの場合)または指定長さ(シートの場合)

例えば、建築用途では、板厚0.5~3.2mm、幅600~1200mm程度のものが一般的です。一方、土木用途では、板厚3.2~6.0mm、幅1000~1600mm程度のものが使用されることが多いです。

ZAM材のサイズは、JIS規格の範囲内で、お客様の要望に応じて柔軟に対応できます。必要なサイズや形状の選び方については、お気軽にお問い合わせください。

ZAM材規格の重さ

ZAM材は、鋼板に亜鉛、アルミニウム、マグネシウムをメッキした材料です。そのため、ZAM材の重さは、ベースとなる鋼板のサイズ(板厚、幅、長さ)によって異なります。

ZAM材の重さを計算する際には、以下の要素を考慮する必要があります。

  • 板厚:ZAM材の板厚は、0.5mm~6.0mmの範囲でJIS規格に定められています。板厚が厚いほど、ZAM材は重くなります。
  • 幅:ZAM材の幅は、JIS規格では定められていませんが、一般的には、300mm~1600mmの範囲で流通しています。幅が広いほど、ZAM材は重くなります。
  • 長さ:ZAM材の長さは、JIS規格では定められていませんが、コイル状または、シート状で流通しており、お客様の要望に合わせたサイズで提供されます。長さが長いほど、ZAM材は重くなります。

下記に、代表的なZAM材のサイズと重量の目安を示します。

板厚(mm) 幅(mm) 長さ(mm) 重量(kg)
1.0 1000 2000 約16
1.6 1219.2 2438.4 約49
2.3 1000 2000 約37
3.2 1219.2 2438.4 約89

※上記はあくまで目安であり、ZAM材のメッキの厚さや鋼板の種類によっても重量は変動します。

ZAM材規格の許容差

ZAM鋼板およびZAM鋼帯には、寸法や形状に関する許容差がJIS規格によって定められています。本項では、JIS G 3321「溶融めっき鋼板及び鋼帯」に規定されているZAM材の許容差について解説します。

厚さに関する許容差

ZAM鋼板およびZAM鋼帯の厚さに関する許容差は、呼び厚さによって異なり、以下の表の通りです。

呼び厚さ (mm) 許容差 (mm)
0.50 以上 1.60 未満 ±0.06
1.60 以上 3.20 未満 ±0.08
3.20 以上 4.50 以下 ±0.10
幅に関する許容差

ZAM鋼板およびZAM鋼帯の幅に関する許容差は、呼び幅によって異なり、以下の表の通りです。

呼び幅 (mm) 許容差 (mm)
500 未満 ±2.0
500 以上 1000 未満 ±3.0
1000 以上 ±5.0
長さに関する許容差

ZAM鋼板およびZAM鋼帯の長さに関する許容差は、呼び長さによって異なり、以下の表の通りです。

呼び長さ (mm) 許容差 (mm)
3000 未満 ±3.0
3000 以上 6000 未満 ±5.0
6000 以上 ±8.0

これらの許容差は、一般的なZAM鋼板およびZAM鋼帯に適用されます。ただし、特定の用途や顧客の要求に応じて、より厳しい許容差が設定される場合があります。
ZAM材の許容差は、製品の品質や性能に影響を与える重要な要素の一つです。加工や組み立ての際に、許容差を考慮することで、製品の精度や信頼性を確保できます。

用途に合わせたZAM材の選定方法

用途に合わせたZAM材の選定方法

必要な特性(強度、耐食性など)

ZAM材は、その優れた特性からさまざまな用途に用いられています。ZAM材の選定においては、要求される特性を満たす適切なグレードを選ぶことが重要になります。ここでは、ZAM材選定における強度、耐食性、加工性、コストの観点から解説していきます。

強度

ZAM材は、一般的な鋼材と比較して高い強度を有しています。特に、引張強さや降伏強度は、構造材料として使用される際に重要な指標です。ZAM材の強度は、鋼種や板厚によって異なり、用途に応じて適切なグレードを選択する必要があります。

鋼種 引張強さ(N/mm²) 降伏強さ(N/mm²)
ZAM® 590以上 490以上
ZAM® HG 780以上 690以上
耐食性

ZAM材は、溶融亜鉛めっき鋼板に比べて、格段に優れた耐食性を有しています。これは、表面に形成された緻密なマグネシウムとアルミニウムの酸化皮膜によるものです。この皮膜は、大気中の水分や塩分から鋼材を保護し、長期にわたって優れた耐食性を発揮します。

加工性

ZAM材は、プレス加工や曲げ加工などの冷間加工性に優れています。これは、ZAM材の組織が微細で均一であることに起因しています。また、溶接性にも優れており、さまざまな加工方法に対応可能です。

コスト

ZAM材は、一般的な鋼材と比較して高価ですが、その優れた特性を考慮すると、長期的なコストパフォーマンスに優れています。ZAM材を使用することで、メンテナンス費用や交換頻度を抑制できるため、トータルコストの削減に貢献します。

このように、ZAM材は優れた特性を持つ一方で、コストや加工性など、考慮すべき点も存在します。上記を踏まえ、お客様のニーズに最適なZAM材を選定していくことが重要です。

加工方法(曲げ加工、溶接など)

ZAM鋼板は優れた加工性を持ち合わせており、従来の溶融亜鉛めっき鋼板と比較して、曲げ加工や溶接も容易に行えます。以下に、ZAM鋼板の曲げ加工と溶接加工における注意点について解説します。

曲げ加工における注意点

ZAM鋼板は、従来の溶融亜鉛めっき鋼板と比較して、曲げ加工性に優れています。これは、ZAM鋼板のめっき層が、純粋な亜鉛層ではなく、鉄と亜鉛の合金層であるためです。鉄と亜鉛の合金層は、純粋な亜鉛層よりも硬度が高いため、曲げ加工時に発生する割れや剥離を抑制できます。

ZAM鋼板の曲げ加工を行う際には、金型との接触面に傷や汚れが付着しないように注意する必要があります。傷や汚れが付着していると、曲げ加工時にめっき層が剥がれてしまう可能性があります。また、曲げ加工を行う際には、金型に適度な潤滑油を塗布することで、めっき層の剥がれを防止できます。

溶接加工における注意点

ZAM鋼板は、溶接性にも優れています。ZAM鋼板の溶接を行う際には、アーク溶接、スポット溶接、抵抗溶接など、さまざまな溶接方法を用いることができます。ただし、ZAM鋼板の溶接を行う際には、めっき層の蒸発によるヒュームの発生に注意する必要があります。ヒュームは、人体に有害な成分を含んでいるため、溶接作業を行う際には、適切な換気設備を設ける必要があります。

また、ZAM鋼板の溶接を行う際には、溶接条件を適切に設定する必要があります。溶接条件が適切でないと、溶接部の強度が低下したり、めっき層が剥がれたりする可能性があります。ZAM鋼板の溶接を行う際には、事前に溶接条件の確認を行うようにしましょう。

コストパフォーマンス

ZAM材は、従来の溶融亜鉛めっき鋼板と比較して、耐食性に優れているため、長期使用によるメンテナンスコストの削減ができます。初期費用は溶融亜鉛めっき鋼板より高価ですが、長期的にみると経済的です。

ZAM材と溶融亜鉛めっき鋼板のライフサイクルコストを比較してみましょう。

項目 ZAM材 溶融亜鉛めっき鋼板
初期費用(材料費)
加工費
メンテナンス費用
ライフサイクルコスト

ZAM材は、溶融亜鉛めっき鋼板に比べて加工性が良く、複雑な形状に加工しやすいという特徴があります。そのため、加工費を抑えられます。また、ZAM材は耐食性に優れているため、塗装などの表面処理が不要な場合があり、メンテナンス費用も抑えられます。

このように、ZAM材の初期費用は高めですが、加工費やメンテナンス費用を抑えられるため、長期的にみると、溶融亜鉛めっき鋼板よりもコスト面でメリットがあるといえます。

ZAM材の規格についてお問い合わせは麻布成形株式会社へ

会社名 麻布成形株式会社
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FAX 047-353-9119
URL https://www.az-azabu.com/

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