37.高精度・短納期を実現!3次元レーザー加工のメリット
高精度・短納期を実現する3次元レーザー加工!複雑な形状や長尺物の加工も対応可能。
現代の製造業において、精度の高い加工と短納期の両立は大きな課題となっています。特に複雑な形状の部品や小ロットの製品では、従来の加工方法では限界がありました。そこで注目されているのが「3次元レーザー加工」です。この技術は、曲面や長尺物などの難しい形状にも高精度に対応し、工程の短縮とコスト削減を実現します。この記事では、3次元レーザー加工の利点と、短納期・高精度を求める現場においてどのように役立つかを詳しく解説します。
3次元レーザー加工のメリット
高精度な加工が可能
3次元レーザー加工は高い精度で加工できる点がメリットです。精度は0.1mm以下といわれるほど高精度です。レーザービームは、非常に細いビーム径と高いエネルギー密度を持っているため、材料をピンポイントで溶融・切断できます。3次元レーザー加工の加工精度を表にまとめました。
項目 内容 加工精度 ±0.1mm以下 最小加工線径 0.1mm以下 位置決め精度 ±0.01mm 複雑な形状にも対応可能
3次元レーザー加工はレーザービームを自由な方向に照射できるため、複雑な形状の加工もできます。従来の方法では難しい形状も高精度で加工可能です。例えば、以下のような複雑な形状の加工が可能です。
- 曲面や曲線の加工
- 穴あけや溝入れ
- 切断
- 彫刻
3次元レーザー加工で複雑な形状に対応できる理由
3次元レーザー加工が複雑な形状に対応できる理由は、主に以下の3つが挙げられます。
- 非接触加工:レーザー加工は工具がワークに接触せずに加工するため、ワークに歪みや変形が生じにくく、複雑な形状の加工に適しています。
- 高出力レーザーを使用:高出力レーザーを使用することで、金属などの硬い材料でも高速かつ高精度な加工ができます。
- CAD/CAMとの連携が可能:3次元レーザー加工機はCAD/CAMシステムと連携すれば、複雑な形状の加工を自動化できます。
短納期を実現
3次元レーザー加工は短納期で製品を製作できるメリットがあります。主な理由としては、以下の点が挙げられます。
- 金型が不要:製品の形状に合わせた金型の製作には時間がかかりますが、3次元レーザー加工では、金型なしで加工が可能なため、大幅な時間の短縮につながります。
- 複雑な形状の加工も可能:複雑な形状を製作する場合には、複数の工程に分けて加工する必要がありますが、加工に時間がかかります。3次元レーザー加工を用いれば、複雑な形状でも一度に加工できるため、工程を減らせることで、短納期を実現できます。
- コンピューター制御による自動化:3次元レーザー加工はコンピューター制御を用いているため、手作業と比較すると加工時間が短く、高い精度で加工できます。
コスト削減に貢献
3次元レーザー加工はコスト削減できる可能性があります。ここでは、3次元レーザー加工がどのようにコスト削減を実現するのか、具体的な例を挙げながら解説します。
メリット 内容 金型が不要 3次元レーザー加工は、金型を使わずに直接素材を加工できるため、金型製作費用や製作期間を削減できます。 加工時間の短縮 複雑な形状でも一度に加工できるため、加工時間を短縮し、人件費を削減します。 材料の無駄を削減 高精度な加工が可能なため、材料の無駄を減らし、材料費削減に貢献します。 工程の集約によるコスト削減 複数の工程を3次元レーザー加工でまとめて行うことで、工程の簡素化、生産性向上によるコスト削減を実現できます。 短納期ニーズに応える3次元レーザー加工
長尺物の3次元レーザー加工におけるメリット
3次元レーザー加工は非接触で加工ができるため、材料に歪みを与えず高精度な加工が可能です。曲げ加工や溶接などを組み合わせれば、さらに複雑な形状の加工にも対応できます。
メリット 内容 高精度な加工 レーザーの集光性を活かして微細な加工を行うことが可能です。 複雑な形状に対応 従来の加工方法では困難だった複雑な形状の加工も可能です。 工程の短縮 切断、穴あけ、溝入れなどの加工を一度に行うことが可能なため、工程数の削減、納期の短縮につながります。 コスト削減 工程の短縮や治具の簡素化などにより、コスト削減できます。 短納期ニーズに応える3次元レーザー加工の工程
- 設計データの読み込み:お客様からいただいた製品の設計データを、3次元レーザー加工機に読み込ませます。3次元CADによる3Dモデリングをします。
- レーザー加工:読み込んだ設計データに基づいて、レーザー加工機が自動で加工を行います。
工程 内容 メリット 設計データの読み込み お客様からいただいた設計データを3次元レーザー加工機に読み込ませます。 3次元CADデータを使用することで、複雑な形状の製品でも正確に加工できます。 レーザー加工 読み込んだ設計データに基づいて、レーザー加工機が自動で加工を行います。 レーザー加工は非接触型の加工方法であるため、材料に歪みが生じにくく、高精度な加工が可能です。 3次元レーザー加工による小ロット生産の効率化
3次元レーザー加工は小ロット生産の効率化に大きく貢献します。3次元レーザー加工がどのように小ロット生産の効率化を実現するのか、具体的な例を挙げながら解説します。
従来の加工方法では、小ロット生産の場合、金型製作に費用と時間がかかることが課題でした。特に、一品物や試作品など、少量多品種の製品を製作する場合、金型製作費用が製品1個あたりのコストを押し上げてしまうケースも少なくありませんでした。
一方、3次元レーザー加工は、金型を必要としないため、初期費用を抑えられます。さらに、コンピューター制御で加工を行うため、デザインデータの変更にも柔軟に対応できます。そのため、試作品製作やデザイン変更の多い製品開発においても、スピーディーかつ低コストでの対応が可能です。
また、3次元レーザー加工は、加工時間が短い点もメリットです。従来の加工方法では、複雑な形状を加工する場合、複数の工程が必要となる場合があり、加工時間が長くなる傾向にありました。しかし、3次元レーザー加工では、複雑な形状でも一度に加工できるため、加工時間の大幅な短縮ができます。
これらのメリットにより、3次元レーザー加工は、小ロット生産の効率化に大きく貢献します。特に、以下のような製品の製作に最適です。
メリット 詳細 試作品 従来の加工方法では費用がかさんでしまう試作品製作も、3次元レーザー加工なら低コストで製作できます。 多品種少量生産 多品種少量生産は、多くの種類の製品を少量ずつ生産する方式です。3次元レーザー加工は、金型製作が不要なため、多品種少量生産に最適です。 特注品 顧客の要望に合わせて製作する特注品も、3次元レーザー加工なら柔軟に対応できます。 3次元レーザー加工による長尺物の高精度加工技術
3次元レーザー加工は長尺物の加工においても高い精度を実現できる技術です。レーザービームの焦点を精密に制御することで、材料の表面に微細な加工を施すことが可能です。従来の加工方法では、長尺物の加工において、歪みや曲がりが発生しやすく、高精度な加工が難しいという課題がありました。しかし、3次元レーザー加工では、非接触で加工を行うため、材料に余計な力が加わらず、歪みや曲がりを最小限に抑えることができます。
また、3次元レーザー加工は、コンピューター制御によって加工を行うため、複雑な形状の加工にも対応できます。設計データに基づいてレーザービームの軌跡を制御することで、高い寸法精度で加工できます。さらに、3次元レーザー加工は、高速で加工を行うことができるため、加工時間の短縮にもつながります。
例えば、建設機械のアームのような数メートルに及ぶ長尺物であっても、高い精度で切断や穴あけ加工を行うことが可能です。従来の方法では、このような長尺物の加工は非常に困難でしたが、3次元レーザー加工の導入により、高効率かつ高精度な加工が可能です。
3次元レーザーでの加工なら麻布成形株式会社
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